−文学・エッセイ・詩歌評論・演劇・絵本−
山岳行、草花、その地の歴史に馳せる想いを、とぎすまされた言葉として表出する。口に出して詠じたくなる力強い詩がここにある。
2008年刊行の初版からさらに言葉を磨いた[増補改訂版]
2008年刊行の初版からさらに言葉を磨いた[増補改訂版]
那須野(栃木県)の大自然への深い眼差しに重ね合わせて、自身の腎結核との闘病生活、二十歳も年上の板前との「結婚」、眼の見えぬ姑との暮らしなどの中からこみあげる「愛」「ひたむきな生への執着」「あきらめ」「無念」などを清冽に詠み、短歌になじみのない人にもその胸を打つ。それは詩と短歌の違いをこえて、あの金子みすずの世界を彷彿とさせるものがある……。